[会期]
2023年1月27日(金) – 2月25日(土)
金・土:13:00 – 19:00 / 月〜木:アポイント制(Instagram DM or E-mail: center@degico.jp) ※日曜休廊
[会場]
CENTER/EDO(東京都中央区八丁堀2-21-12)
東京・八丁堀のスペースCENTER/EDOにおいて、市街地でのフィールドワークを起点としたペインティングやドローイングを発表するアーティスト、Aitoneによる個展『WANDER VAGUE – 彷徨える漠然』を1月27日(金)より開催いたします。
地元・福岡で過ごした10代の頃よりグラフィティやスケートボードを通して、さまざまなストリートカルチャーに影響を受けてきたAitone。グラフィティライターやスケーターが独自の嗅覚/視点を持って、街の中に隙間や余白、残された余地、価値観の反転、遊び方、面白がり方。といったものを即興的に見出すことはその特性のひとつではありますが、Aitoneもまた、長きにわたる市街地でのフィールドワークでその眼識と身体性を培ってきました。それら活動の中で体得したペインティングの技法、大胆さと繊細さを併せ持ったスプレー処理、路上で収集したものを応用したステンシルといった、ストリートから生まれるアイデアをもとにキャンバス、ミューラル、立体などさまざまな媒体で作品を制作しています。
作家にとって約2年半ぶりの個展となる今回の展示では、これまでの秩序だった構図から解き放たれるように、よりアブストラクトでよりシンプルな、混沌と整然を同居させる新作が発表されます。近年、実験と実践を試みているカラーを用いたペインティング作品を中心として、路上で収集した瓦礫やYusuke Isaoとのコラボレートによる映像作品なども含めて構成。路上におけるAitoneの視座を追体験できる展示を、ぜひご高覧ください。
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[ステートメント]
Aitoneのここ数年の作品は都市を徘徊し街をさまよう中で見つけた形やテクスチャを抽象化したうえでコンポジットしたものを主体としてきた。街を歩き続ける中で意図的なモノと無意識的に時には自然に形が変化し表情が変わっていく様を収集してきた。普段はそういった些細な情景を撮影したりメモすることで一度持ち帰って改めて構成を練り作品へとつなげていっていた。しかし、最近ひたすらに街を歩いている最中にその些細なイメージが目の奥で交差していく感覚を覚える瞬間があることに気づき始めた。街を歩くたびに自分自身が気になる印象同士がランダムに重なり合っていくような、これまでより更にぼんやりした世界が見えてきた。漠然とした感覚の中に見たモノの記憶を忘れないうちに反芻しながら自身の新たな世界と向き合っていこうとしている。 ーAitone
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[作家プロフィール]
Aitone
2000年、雑誌で見たグラフィティの存在に衝撃を受け街へと出始める。グラフィティやスケートボードを通してストリートカルチャーに浸かる10代を過ごした。2008 年よりそれまで続けてきた市街地でのフィールドワークで培った眼識をいかし、「何かに見えるけどなんでもないような曖昧な形」をテーマにペインティングやドローイングを主体としアートワークの制作を開始。近年は、都市を徘徊する中で拾い集めた景色やガラクタのイメージを抽象化し、コンポジットしながら再構成する作風を追求している。支持体や手法にとらわれることなく実験的なアプローチを試み続けている。
Instagram: @aitone2020
[Installation Views]
Photography_Haruka Oshita